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アウトソーシング中心のマーケットになるのではないか Kaizen Platform 須藤憲司CEOが描くDXの未来(第4話)

「世界をKAIZENする」をミッションに掲げ、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を支援するプラットフォームとサービスを展開する株式会社Kaizen Platform。急拡大するDX市場を捉え2020年12月には東証マザーズへのIPOも果たした。そんな同社を牽引する代表取締役CEOの須藤憲司(すどう けんじ)氏に、起業家の素養や事業成長のポイントなどについてDIMENSIONビジネスプロデューサーの中山航介が聞いた(全4話)

DXの圧倒的No.1パートナーを目指す

ーーKaizen Platformの今後の展望をお聞かせください。

我々は”DX(デジタルトランスフォーメーション)”という領域でビジネスをやっていますが、日本におけるDXマーケットはデジタル人材を大企業が大量に採用することが難しいため、アウトソーシング中心のマーケットになると思っています。

なぜかというと、まず日本の大企業では退職率が2.4%ぐらいなので、単純計算すると今後10年間で約20%しか人が入れ替わらないという計算になります。その20%を全員デジタル人材にできるかというとそうはいかないでしょう。

また、デジタル人材の多くは大企業よりもGAFAなどといったテック系の企業で勤めることを希望します。大企業に採用優位性はありません。

つまり自前主義だけではDXは実現できないのです。

システムを外注するSIer(システムインテグレーター)というマーケットが約5.8兆円あるのと同様に、”DX”にも同じような歴史が来ると思っています。SIerは大企業案件が市場の8から9割を占めていますが、DXも大企業案件がマーケットの中心になるでしょう。

我々はそのDXマーケットに対して1万人以上のデジタル専門人材が登録してくださっている自社プラットフォームを持ち、そのプラットフォームのデータや実績からコンサルティングを実施することで、様々なDXプロジェクトをご支援させていただいています。

会社規模はさほど大きくありませんが、プラットフォームでレバレッジを効かせながら「DXの圧倒的No.1パートナーになる」ことを目指して事業を作っています。

 

DXは“繋がっていく”

ーー企業内でDXの推進を考えられているような読者のみなさんに一言お願いします。

「これまでの慣習は本当に意味があるんだろうか?」と一度考えていただけると良いと思います。

例えばハンコが好例ですが、コロナをきっかけにデジタル化され、その慣習の意味が問われました。

そしてDXは繋がっていきます。

例えば営業活動をDXすると、今度はカスタマーサポートのDX、あるいは経理やバックオフィスのDXへと繋がって行きます。さらに会社内に止まらず、その会社のお取引先にもDXが求められるようになります。

それはつまり、産業やサプライチェーン、すべてをDXさせる必要があるという意味です。そのゴールを見据え、いかにそこまで繋げていくかが大切です。

小さく始めて、大きく繋げていく。そんなイメージを私は持っています。

 

ーー最後にDIMENSION NOTEの読者である若手起業家、起業家予備軍へのメッセージをお願いします

我々はDXを通じて顧客体験を改善するという事業を行っていて、7年前に創業した時は本当に小さな会社だったのが、おかげさまで今はIPOをしてさらに日本全体のDX化に取り組んでいきたいと考えています。

これから起業される、あるいは我々と一緒にDXをやりたいという方も含めて、私の記事にご興味持っていただけたらご連絡いただければとても嬉しいです。

ぜひお話ししましょう。よろしくお願いします。

※インタビュー記事は2021年4月19日現在の内容です

 

 

 

 

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著者 中山航介

著者 中山航介

DIMENSION Business Producer: 上智大学経済学部卒業後、新卒でドリームインキュベータ参画。大企業向けコンサルティングでの戦略策定、事業投資先への出向(データベース運用・分析)を経て、国内ベンチャー投資を担当、'19年11月にベンチャー投資ファンドDIMENSIONの組成に伴い、ファンドメンバーとして活動。学生時代は製薬業界の市場調査に従事。

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