日本中を楽しみ尽くす、Amazingな人生に WAmazing 加藤史子CEO(第6話)

"日本中を楽しみ尽くす、Amazingな人生に" のビジョンのもと、訪日外国人旅行者向けサービス「WAmazing」を提供するWAmazing株式会社。空港で無料のSIMカードを貸与する斬新なビジネスモデルで注目を集め、端末機の設置は国内20空港を突破した。急成長を続ける同社の代表取締役CEOの加藤史子氏に、起業家の素養や事業立ち上げのポイントなどについて聞いた。(全6話)

巨大インバウンド観光産業を攻める

――今後のWAmazingの展望についてお聞かせください。

旅行産業はとにかく大きな市場です。

市場を分解すると飲食や宿泊、小売、移動など、それぞれの領域だけでメガベンチャーが生まれることができるほどの巨大市場が広がっています。

現在のWAmazingは飲食や交通などはほとんど手付かずの状態ですので、今後はそういった事業領域のクライアントを増やしていくのが一つのチャレンジだと思っています。

また、アプリを使ってくださる訪日外国人の方に関しても、現在は、ほぼ香港と台湾のユーザーにしかサービスを提供できていません。この対象地域を今後は拡大していきます。

中国にはWeChat上でのアプリを開発していますし、シンガポールやタイといったASEAN地域にも昨年10月よりサービス提供を開始しました。

国ごとに文化もルールも全く違うので、それぞれの国に対して適切なコンテンツを売り込み、ユーザーを広げていきたいと思っています。

 

起業家最大の武器はモチベーション

――では最後に、ベンチャーナビを読んでいる若手起業家、もしくは起業を目指している方々にメッセージをお願いいたします。

私は、「自らが起業すること」と、「(既に存在している)ベンチャーにジョインすること」では大きな違いがあると思っています。

今は、人手不足で人材は完全に売り手市場ですし、ベンチャーといえど報酬条件や労働環境を整えないと魅力的な人材は採用できません。働き方改革も世の潮流の中で、ベンチャーだからといってブラックに働かなくてはいけないということも無くなっています。そんな労働環境ではそもそも上場も目指せませんので。

ですので、「定年まで勤めあげられる会社じゃないとイヤだ」という人以外は、メンバーとしてベンチャー企業にジョインすることに関しては、ほとんどリスクがないと思っています。むしろ成長できる環境や、Exitを見据えた金銭的メリットも含めて、メリットの方が大きいのではないでしょうか。

漠然とベンチャーに興味があるな、と思っている人は、興味のある業界や職種がみつかり、報酬など条件もマッチするのであれば躊躇することなく飛び込んでみたらいいと思います。これからも転職先としてベンチャーを選ぶというのが、特殊ではない世界にどんどんなっていくと思います。

一方で、自分自身で起業することは全く別の問題です。起業家は基本的に誰からもモチベートされることはありません。そして、起業家の日々は問題発生の連続と言っていいでしょう

なので辛いことや、苦しいことなど、何かあったとしても、「それでもこれがやりたい」「これをやることが楽しい」という気持ちが衰えないこと。自分の中に、燃やし続けられるだけの燃料があるかどうかを見極めることが大切でしょう。

モチベーションは「社会を良くしたい」というものもあれば、「とにかく新しい分野を切り拓きたい」「一発当てたい」というものでも構いません。その種類はなんでもよくて、とにかくその燃料の総量が多いことが重要かなと思います。

自分の中に燃やし続けられる燃料、尽きることないモチベーションがあると思った人は、何の領域でもいいから、まず挑戦してみたらいいのではないかなと思います。

モチベーションという燃料の総量が多いことは優秀かどうかではなくて、人間のタイプ、志向性です。

周囲からサポートするのが楽しいタイプの人もいれば、冷静に見て分析したり批評したりするのが向いている人もいます。その中でも、誰に笑われてもいいから「自分がやりたい!」という人は起業に向いているし、楽しいと思います。

そういう方は、ぜひ起業家仲間になって、ベンチャー業界を、日本を、世界を一緒に盛り上げていけたらなと思います。

 

■起業を目指しているみなさまへのメッセージ

 

 

 

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DIMENSION 編集長

DIMENSION 編集長

「人・事業・組織に向き合い、まっすぐな志が報われる社会を創る」をミッションに、真摯に経営に向き合う起業家に創業期から出資し、事業拡大・上場を支援する国内ベンチャーキャピタル。

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