#起業家の素養
先達に学ぶ ー第6回 DeNA南場さんからの学びー
「起業ノウハウ」について
皆様、こんにちは。
国内ベンチャー投資ファンド・DIMENSION(ディメンション)の代表取締役社長の宮宗(みやそう)と申します。私共の起業家向けメディアDIMENSION NOTE(ディメンション ノート)に目を通して頂き、ありがとうございます。
私自身2002年からスタートアップへの出資・支援を行うようになり、累計10社の上場/MBOに携わってきました。またこれまで様々な起業家や経営者と仕事をしてきましたが、経営はある事を行えば必ず成果が出るという単純なものではありません。一方、自分よりステージが上で上手く経営推進・事業拡大されている企業や起業家・経営者の方からの「学び」、そしてその「具現化」を継続していれば、成果出しの確度は高められると、数多くの起業家を見てきた専門家として確信しています。
2021年4月から、私共DIMENSIONメンバーが定期配信を始めた「起業ノウハウ」では
- 起業
- 増資・融資
- 組織作り
- 経営推進・事業拡大
- 上場
を中心に、取り上げていきます。
DeNA南場流、経営メンバーの条件
2015年8月、主催している起業家勉強会(=メンバー17名中、10名が上場)で、DeNAの南場智子さんとお会いして直接経営の質疑をさせて頂く機会を頂きました。今回は、そこでご教授いただいた「南場さんが起業家・経営者として大切にされている事」のエッセンスの一部をご紹介します。
当時から6年たちますが、今も南場さんがおっしゃっていたことの具現化に取り組まれていることがよくわかります。
質疑の場で、南場さんから経営や起業に関するさまざまな事を丁寧にご教授いただいたのですが、その中で「経営メンバー」に関する話が印象に残っています。
- “経営メンバーの必要条件は2つ。1つは思考の独立性。上や横に合わせるのではなく、自分の考えを持っているかどうかを見ている”
- “2つ目は、事に向かうこと”
- “これまでも取締役の間で色々ぶつかったが、例えば一人の案が通ったら他の取締役はそれを全力でサポートする。そういった風土を組織に伝搬させたい”
DeNA社の経営会議は、毎回かなりの時間をとって議論が行われると聞いています。そうした場で建設的な議論が継続的になされるには、思考の独立性があり、事に向かう方でないと務まらないだろうなと思いました。また、そうした議論を土台とする企業文化は、南場さんの思想の表れでもあるように感じています。
DeNAがエコシステムのような会社へ
また先ほどの「経営メンバー」の条件の話の際、今のDeNAの経営に通じる話をされていたのもよく覚えています。
- “経営メンバーはついてこられなくなったら代えるべき。役員に対しては、下げる理由をハッキリ言うのも大事”
- “同時に、外より面白い仕事ができる会社であることが大切。使えるお金の規模が違うことや、新しい領域のチャレンジなど”
- “人を惹きつけながらも、入れ替えがある。スピード感や社員の本気度など大企業とは違うことを人で伝えながら、50年後DeNAがエコシステムのような会社になっていてほしいと思っています”
当時から6年後の2021年現在、DeNAはスタートアップ業界における優れた人材輩出企業として認知されながら、DeNAの社員や優秀な社外の人材の独立起業をサポートするデライト・ベンチャーズの取り組みを南場さんがTopとして推進するなど、人材のエコシステム構築に本気で取り組んでいる1社になっています。
また直近も、社長が守安さんから横浜DeNAベイスターズで成果をあげられた岡村さんに代わり、執行役員陣も新たなメンバーを多く登用するなど、経営陣も一新。
南場さん自らも、2021年6月に女性として初めて経団連副会長に就いて、スタートアップのエコシステムや人材の流動化、教育、ジェンダーなど日本が抱える課題と、その解決に向けた未来への提言も始められました。
引き続き、「エコシステムのような会社」を目指されている南場さんの取り組みに着目したいと思います。
DIMENSIONは、これからも「真摯に経営に向き合う起業家」への出資・支援に取り組むことで、より良いスタートアップが生まれる環境づくりに注力していきます。
Sns DIMENSIONのSNS
E-MAIL MAGAZINE 起業家の皆様のお役に立つ情報を定期配信中、ぜひご登録ください!*は必須項目です。
This site is protected by reCAPTCHA
and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.