株式会社FinTが「SNSマーケティングに強いワケ」  大槻 祐依社長が語る“チーム作り”とは(第2話)

SNSを起点にブランディング、マーケティング、プロモーションの戦略設計、企画立案~実行までを一気通貫で行うほか、自社で運営する「きょうのわたし、愛しいわたし」をコンセプトにZ世代の女性へ、最新の「かわいい」トレンドを発信するメディア『Sucle』のSNS総フォロワーは100万人を超える、株式会社FinT。現在の事業拠点は日本とベトナム、2024年度中にASEAN地域で2カ国進出予定。同社代表取締役 大槻 祐依氏に起業家の素養、組織づくりなどについてDIMENSIONビジネスプロデューサーの古家 広大が聞いた。(全4話)

SNSマーケティングに強い「若いチーム」に。

ーー創業当初はフィンテック事業を立ち上げたものの、その後に大きくピボットして女性向けメディアを開始されましたね。資金調達後にこういった決断をするにあたり、周囲の理解を得ることは大変ではありませんでしたか。

当時はまだシード期でしたので、投資家の方々はピボットに対して寛容だったと思います。

一番の課題は従業員や取引先の方々だったと思います。

当時、スタートしたばかりで事業が軌道に乗り切れていませんでした。そこで等身大の私たちが本当に欲しいメディアを作る方向にピボットし、自分たちの強みを活かせる女性向けSNSメディアを作ることを始めました。

大きなピボットではありましたが、自分自身の周りにも大きなピボットを行なった起業家が多く、全く異なる事業ドメインに移行した方々も多かったので、ピボットはほぼ前提のような気持ちで投資いただいていた部分もあります。

 

ーーSNSはトピックの変化が激しい業界で、それにより常に一定の手探りが必要な事業領域だと推察します。その中で、SNSマーケティング領域で成果を出し続けている方法についてお伺いできればと思います。

SNSマーケティングは変化が激しい業界で、それ故に私たちのチームの若さが強みになっていると思います。現在、平均年齢26歳のメンバー100人が最先端のトレンドをリアルに把握するために活動しています。

実際、メンバーたちは新しく使い始めたSNSや、話題になっているインフルエンサーなどについて日頃から常に話しあっています。

そういった新しいメディアやコンテンツと常に出会おうとしている当事者が、自分の使用しているものやサービスの変化をリアルタイムに仕事に活かしていけるのが弊社の強みだと思います。

加えて、その変化に気づけることが一番大事だと思い、気づきが加速するような仕組みも作っています。

例えば、社内Slackでリアルタイムに上手くいった施策を共有したり、Notionでナレッジをシェアすること。特に弊社はSlackでのコミュニケーション量は多く、個人の発信チャンネルを全員が持っています。

若いチーム、若い人たちの力を信じ、彼らの強みを生かすチームづくりをこれからも会社の強みにしていきたいと思っています。

 

スタートアップにおけるメディア施策

ーー御社は、大槻社長だけでなく、社員の方々もオンラインの共催ウェビナーで登壇しており、効率的で効果的なメディア露出をされています。御社のメディア施策やブランディングのポイントについてお聞かせください。

私たちは、ウェビナーを開催したり、接点を増やしたりすることで、会社を知ってもらうためのマーケティングを積極的に行っています。

しかし、正直に言うと、ブランディングやメディア露出を事業のコアに置いているわけではありません。メディア施策はあくまで認知拡大のためのマーケティングであり、事業の本質は別にあります。

私たちは、noteなどの発信からの顧客獲得というよりは、SNSマーケティングでしっかり成果を出し伸びているという口コミでお声がけをいただくことが多いです。

なのでブランディングよりも、私は、お客様の事業を拡大させることに真摯に向き合っていくことが最も重要だと考えています。

 

 

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古家 広大

古家 広大

早稲田大学卒業後、三井住友信託銀行に入行。 広島にて個人向けFP業務を行った後、大阪にて法人RMを経験。非上場からプライム市場の企業まで担当し、融資や不動産など信託銀行の幅広いソリューション営業に従事。また、ESGやSDGsをはじめ、CGC改訂への対応支援も行い、グローバルで勝ち続ける企業への成長を非財務領域も含めてサポート。 2022年DIMENSIONに参画。LP出資者からの資金調達と国内スタートアップへの出資・上場に向けた経営支援を担う。

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