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世の中を“カイテキ”にし続ける「達人」であり続けたい 北の達人コーポレーション 木下勝寿社長(第4話)

「北の大地、北海道において高い技術と能力を持ち活躍するプロフェッショナル集団でありたい。」という思いが社名に込められた異色のD2C躍進企業、株式会社北の達人コーポレーション。東証一部上場後も成長を続け、その圧倒的な利益率の高さでも知られている。そんな同社を牽引する代表取締役社長 木下勝寿氏に、起業家にとって重要な素養、利益を生み出す事業の創り方などについてDIMENSIONビジネスプロデューサーの伊藤紀行が聞いた。(全4話)

投資家を会社のファンにする秘訣

ーーIRでは動画を活用されるなど、非常に丁寧なコミュニケーションをされているのが印象的です。株主との向き合い方で大切にされていることはありますか?

高く評価してもらうのではなく、「適切に評価」してもらうスタンスを大切にしています。

たとえば我々のビジネスモデルは定期購入型ですので基本的に売上が積み上がっていきます。その代わりに、新規顧客獲得には広告費も手間もかかります。つまり一気には大きくならない、長期・積み上げ型ビジネスなわけです。

ここでベンチャーに多くありがちなのが、自分たちを大きく見せようとしてしまうこと。株も商品と同じですから、過剰な期待は不満足につながります。先ほど商品開発でお話しした通り「正しい理解」をお客様にしていただくことが大切なのです。

なので我々のIRでは「時間はかかるけど、崩れず成長し続けることで企業価値を高める」という戦略を理詰めで、丁寧に説明するようにしています。逆に、急速な成長を求めるなら他の株を買ってくださいというスタンスなのです。

 

ーー株主も商品のお客様と同様に、満足度を高めるためのコミュニケーションを徹底されているのですね。

上場した直後はずっと株の掲示板を見ながら「正しく伝わってない」と気づいたことがあればすぐにIRページを自分で書き換えていましたね。

そうするとだんだん「正しい理解」をしてくださる投資家が増え、彼らが熱狂的なファンになってくださります。例えばちょっと株価が伸びているからという理由で株を買った人が、株価が下がったと文句を掲示板に書き込んだりしても「戦略をわかってから株を買え」と守ってくださるんです。

こうなれば、株主は経営者の最大の味方になってくれます。

ーー株主を会社のお客様・ファンだと捉えていらっしゃるのですね。

株主が増えたらめんどくさくなるとか言うのは変な話で、経営を信じてお金を出してくれるファンが増えることはとても良いことなはずです。

大切なのは一切盛らずに、できること、できないことを嘘なく伝えること。

私たちがベンチャーキャピタルから初めて資金調達をしたのは、インターネットバブルで「盛る起業家」が全盛だったライブドアショック(2006年)の直後のこと。当時から私は「絶対に盛らない」スタンスを大切にしていたので希少価値が高かったようで、話をした4社中3社に投資していただきました。

経営に失敗したら株主に怒られるのは当たり前。でもちゃんと謝ったら許してくれる。嘘偽りなく株主に常に真摯に向き合うことを大切にすべきだと思います。

3素養があれば「100%成功できる」

ーーでは最後に、読者である若手起業家、起業家予備軍のみなさんにメッセージをお願いいたします。

日本では起業して10年後に残っている確率が6%と言われております。この数字が本当かどうかという信憑性の話がありますが、私自身、同じ時期に起業した周りの起業家を見ると、あながちこの数字は間違っていないなと実感しています。

ゆえに確率論で考えると、起業するというのは無謀なことです。普通は起業しないほうがいい。だから私のところに起業しようか迷っている、起業したいという相談が来た時は、基本的に全部止めています。やめたほうがいいですよと。なぜなら確率論としては6%だからです。

けれども、成功する人はそこまで言われてもやる人なんです。

本当に成功している人達はさきほど申し上げたような、どれだけ反対されてもやるという「ホットハート」を持っている人、そして絶対最後までやり続ける「タフネスマインド」を持っている人、そしてそこに対して冷静に計画を立てる「クールヘッド」を持つ人です。

起業家に必要な資質というのがこの「ホットハート」「クールヘッド」「タフネスマインド」だと言っているんですけども、こういう気質を持ってやっている人は逆に言うと「100%成功」します。

もしあなたがそういう気質を持っているのであれば、あなた自身は「100%成功」する人だと思うのでぜひ頑張っていただきたいと思います。

そして、よくよく聞くとそこまでじゃないな、と思う人はそういうマインドを持っている人を支援する側に回って、一緒に成功を目指していくという風にしてもらえばと思います。皆さんの成功を本当に願っています。

 

 

 

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著者 伊藤紀行

著者 伊藤紀行

DIMENSION Business Broducer:早稲田大学政治経済学部卒業、グロービス経営大学院経営学修士課程(MBA, 英語)修了。楽天に勤務後、EdTechベンチャーの東京オフィス立ち上げに参画。法人向け事業の急成長に貢献。その後グロービスにて英語MBAプログラム Japan Accountのリーダーとして、個人向けマーケティングと事業開発を担当。国内のスタートアップへの投資・上場支援を行い、志高い起業家への経営支援を通じて日本経済の活性化に取り組む。週末を中心にビジネススクールで思考領域の講師も務める。

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