国境の先に、新常識を。日本発グローバルプラットフォームを目指すNOVARCA濵野智成CEOの展望(第4話)

日本発グローバルプラットフォームを目指す

ーー貴社は経営チームを初め、 素晴らしいメンバーが揃われて強い組織が作られている印象があります。グローバルで組織拡大するにあたって特に気をつけてきたポイントはございますか。

大事にしていることは沢山ありますが、その中でもミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を常に振り返り、そこからブレないことが非常に重要だと考えています。

例えば採用時や入社後もMVVを軸に評価していますし、会話もMVVを軸にしています。

会話の量と質にはこだわっていて、1on1も凄く徹底されていますし、直属の上司部下だと1on1を週次でやっています。オフサイトで会う機会作りもすごくこだわっています。そういったコミュニケーションができてくると、本音でフィードバックし合える信頼関係が生まれてくるからです。

また、グローバルな市場で戦っていますので、ダイバーシティには凄くこだわっています。

例えば弊社に集まってくるメンバーはハーフですとか、帰化しました、とか、留学していましたとか、二つ以上の国の経験を持っている人たちが多い。また、弊社の社員の60%くらいが外国籍を持ちます。また管理職全体の中の50%以上が女性です。

また、ダイバーシティの中にも含まれてくるのが「自由度」だと思っています。自主性や自律性を育んでいくためには自由が必要。

例えば在宅で仕事してもいいしオフィスで仕事しても良いという働き方の自由度。

そういった自由度を適切に設計することが、ダイバーシティを維持するポイントだと考えています。

 

ーー今後グローバルベンチャーを目指す、御社の想いをお聞かせください。

日本を起点に置いた時に、世界で勝てている会社ってほとんどないですよね。

時価総額ランキングが30年前には世界トップシェアが日本だったのに、今は存在感がない。国境の先に飛び出していかない限り、絶対に日本の経済の活性化は無いと思っています。

また、世界平和というとすごく抽象度が高くなってしまうのですが、ちょうど私が事業を立ち上げた2015年当時、尖閣諸島問題が起きていて、日中関係がセンシティブだったんです。今も日本にいると日本のメディアは中国に対して結構ネガティブな報道が多いのかなと思います。

一方で中国の現地にいると、実はそこまで反日感もなかったり、逆に親日の方々も多かったりします。日本のアニメが大好きとか、日本旅行に行ったら美しかったとか。

人は知らない人とか知らないことに対してはすごく冷淡になったり攻撃的になったりしますが、交流が深まり認知が広がることによってお互いの誤解が解けると思っていて、それが何よりも世界平和につながるきっかけなんじゃないかなと思うんです。

そういった意味でもインバウンドや観光政策を中心に人の循環を増やすことはすごく大事だと思っています。

私たちは「国境の先に、新常識を。」を掲げていますが、まず我々自身が我々のお客様を世界で勝たせ、我々自体がグローバルなプラットフォームになり、人や組織の成長に貢献するんだという想いでやっています。

その先には世界の循環、交流によって世界平和に少しでも繋がっていく。そんな社会、世界を作っていきたいと本気で思ってやっています。

この志を否定する人はいないと思うんですが(笑)、こういう志があるからこそ、多くの人が応援してくれています。本当に感謝です。

 

国境の先に、新常識を。

ーー今後の事業的なチャレンジも是非お聞かせください。

現在は日本と中国の領域を中心にやっていますが、日本と中国に限らない、もっと世界にプラットフォームの幅を広げていきたいというのが今後のチャレンジです。

テクノロジーを活用して、人と世界を繋いでいく、「国境の先に。新常識を。」見出していくようなグローバルなプラットフォームを作り、新しい価値を出していきたいと考えています。

 

ーー世界平和は、抽象度は高いですが今まさに共感されるテーマです。また、「日本経済を活性化したい」という濱野さん自身の思いとも繋がります。

失われた30年に生きている、この停滞感を打破したいですし、私たちの世代だけじゃなく、後世に恥ずかしい世の中を作りたくない。自分たちの子供の世代に「失われた50年」と言わせたくありません。

最初はそういった「日本経済の活性化」を軸に起業してきましたけれども、グローバルなビジネスでやる以上、国境を越えた新しい価値を見出していきたいということにだんだん洗練されていきました。

世界平和については、「何で戦争って起きるんだろう」というのは人類の命題だと思うんですね。何千年も戦争が繰り返されている。

色んな理由はありますが、私は人間が地球上に勝手に引いた線で「境がある」から争いが生まれてしまうという側面があると考えています。そして、そういった国家みたいな枠組みがもしかしたらアップデートされる時代に、今我々は生きているんじゃないかなと思っています。

そういった想いも「国境の先に、新常識を。」という言葉には込められています。

国境に縛られない、新しい常識を作っていきたいです。

 

 

 

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古家 広大

古家 広大

早稲田大学卒業後、三井住友信託銀行に入行。 広島にて個人向けFP業務を行った後、大阪にて法人RMを経験。非上場からプライム市場の企業まで担当し、融資や不動産など信託銀行の幅広いソリューション営業に従事。また、ESGやSDGsをはじめ、CGC改訂への対応支援も行い、グローバルで勝ち続ける企業への成長を非財務領域も含めてサポート。 2022年DIMENSIONに参画。LP出資者からの資金調達と国内スタートアップへの出資・上場に向けた経営支援を担う。

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