「移動で人を幸せに。」を実現する未来のモビリティ JapanTaxi 川鍋一朗社長(第6話)

「コラボレイティブモビリティ」を目指す

――今後のJapanTaxiの挑戦についてお聞かせください。

「移動で人を幸せに。」というのが我々が目指すビジョンです。

少子高齢化や過疎化といった移動の社会課題に直面している日本だからこそ、世界最先端の課題解決方法が生み出せると思っています。

現在、アメリカや中国などのシェアモビリティサービスが大きな注目を集めていますが、私は同じ仕組みが必ずしも日本に最適だとは思っていません。

日本はそもそもドライバーとなる労働者が不足しているので、既存のタクシーを「相乗り」することで効率化する仕組みが主流になるかもしれません。またその後は、自動運転がいち早く普及する可能性もあるでしょう。

自動運転が実現したのちには、シェアリングモビリティを超えた「コラボレイティブモビリティ」を実現したいとも考えています。タクシーの中に宅配便も郵便もコンビニも乗せる、というコラボ発想です。

この日本流のモビリティの進化を推進することで、「移動で人を幸せに。」したいと思っています。

 

――「JapanTaxi Data Platform」の発足も新たに発表されました。

配車プラットフォーム・決済プラットフォームに続く3本目の柱として立ち上げたのが、タクシーから取得できるビッグデータを用いて移動の未来を創る「データプラットフォーム」です。

タクシーは365日24時間走っているので、物理的に新しいデータに触れられる機会がたくさんあります。

すでに生成されているデータとして、移動ログデータ、車載機器のCANデータ、ドライブレコーダーデータが挙げられます。これだけでも膨大なデータですが、さらに花粉センサーや3Dライダーをタクシーに取り付けることで取得できるデータの幅は飛躍的に広がるでしょう。

これらのビッグデータを活用して新しいモビリティ創りに貢献したい。これが私たちの大きなチャレンジです。

 

何にも代え難い「起業家から見える景色」

――では最後に読者の皆さんにメッセージをお願いいたします。

この記事を見ている段階で、みなさんは全体の人口の中でも数少ない起業家予備軍、経営者予備軍の方々と認識しています。

まずは自分がその立場にいるということが、非常にレアだということを誇りに思ってください。そういう性質を持っている人は多くはありません。

そして、その中で起業しようか迷っているみなさん。「もともと起業家タイプ」という人、もしくは「起業家タイプではないけれど、どうしてもこれをやらねばならない」というレベルで何かの問題意識を持っている人。そういう方は大いにやられてはいかがでしょうか。

昨今、起業のハードルは下がっていますが、それは全ての人に対して平等に下がっています。なので成功確率が上がっているわけではありません。起業は基本的に大変です。

しかし、起業を経てやったことに対する金銭的、そして人間的成長という見返りは大きなものがあります。もし上手くいかなかったとしても、小さな船でも船長として前には大海原しかない状態で、右に行くも左に行くも自分次第という景色を一回見るのは、今後の人生で役に立つと思います。

やはりNo.1とNo.2の見える景色というのは圧倒的に埋めがたい違いがあり、こればかりはやってみないとわかりません。なので、もし起業をして上手くいけばもちろんよし、上手くいかなくてもそれは次の就職にも活きるでしょう。当社でも起業して上手くいかなかったという経歴はむしろプラスです。

もし起業したいというのであれば、今は歴史の中で起業する一番いい環境なのでトライしてみてはいかがでしょうか。

そうでない人は是非Japantaxiに来てください。

 

■読者のみなさんへのメッセージ

 

 

 

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DIMENSION 編集長

DIMENSION 編集長

「人・事業・組織に向き合い、まっすぐな志が報われる社会を創る」をミッションに、真摯に経営に向き合う起業家に創業期から出資し、事業拡大・上場を支援する国内ベンチャーキャピタル。

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