「人が欲しいと思うものをつくろう」SmartHR 芹澤雅人CEOが語る伸びるプロダクトの作り方(第2話)

「well-working 労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる。」をミッションに掲げ、クラウド人事労務ソフトSmartHRを提供している株式会社SmartHR。同社代表取締役CEO 芹澤 雅人氏に経営者の素養、組織づくりのこだわりなどについて聞いた。(全4話)

顧客のペインを見極める

ーー顧客に支持されるプロダクトを開発するポイントがあればお教えてください。

2つありますが、1つめは「ペインに刺さっている」プロダクトかどうか。いわゆるNice to HaveではなくMust-haveであること。

なくてはならないもので、本当に困ってることを解消してくれるサービスである。この状態をいかに作れるかが基本になると思います。

私たちは顧客のペインを見極めるために、ヒアリングを重視しています。

私たちのバリューの一つに「人が欲しいと思うものをつくろう」というのがあるのですが、「どういう課題があるか」「そこに対してソリューションを提供したら対価をどのくらい払えるか」といったヒアリングを徹底しています。

PMFした後でも、機能追加やアップデートをするときは基本的に顧客の声をベースに方向性を決めていますし、使ってくださる人たちの声を聞くというのは何より重要だと思います。

 

2つめが「ブランディング」。サービスや会社の印象もすごく大きいと思っています。

例えばAppleってブランディングが上手で、Appleの持つ印象やプロダクトデザインが、購買の意思決定に寄与しているし、使っている時の気持ちよさにも繋がっていると思います。

私たちのプロダクトは現場の課題に根ざしたものになっていることはもちろんのこと、従業員側のインターフェースの使い勝手の良さを評価していただくことが多いです。

従業員の方々にSmartHRを気持ちよく使ってもらうことで、結果的に労務担当者への問い合わせが減ったり、働く満足度が上がったりする。そういった製品資料からはなかなか伝わらない、定性的に訴えてくるような部分が、プロダクトに対する熱狂を作る上では重要です。

 

「凡事徹底」が生む圧倒的ユーザビリティ

ーーインターフェースについての言及がありましたが、良いユーザー体験を作るためのこだわりは何でしょうか。

まずはデザインシステムを整えることです。

当社では「SmartHR Design System」というガイドラインを設けており、例えばUIのコンポーネントはこういうものを使いましょうといった、ある程度の基準があるんです。

開発チームが増えている中でも、みんながそれに従って実装するので全体で見たときに大きなインターフェースのブレがありません。

もう一つはユーザーテストをノウハウとして社内に蓄積していること。

例えば社内の労務担当者やユーザーの方にベータ版を使っていただいて「このボタンの文言がこれだとなんか押すのがちょっと怖くなる」など、自分たちだけだと分からない気づきを得る仕組みがあります。

そういったベーシックなことを愚直にやり続けるのが、結果的に良いユーザー体験に繋がってくるのだと思います。

 

ーー何か特殊な手法があるわけではなく、基本をいかに徹底できるか。それがSmartHRの急成長を支えているのですね。

SmartHRを作った当時も、色々な賛否があったらしいんです。

「そんなものはパッケージ製品で既にCD-ROMで配布されているものがあって、そっちのほうが多機能」だとか「こんなミニマム機能のクラウドサービスなんて誰も使わないだろう」とか。

でも蓋を開けてみたら全然そんなことはなくて、結局未来が分かる人なんて誰もいないと思うんです。なので”とにかくやってみる”こと。そして大切なのはやった意思決定を正解にしていくパッションだったりグリッドさを持つことです。
SmartHRが秀でていた部分があるとすると、凡事徹底を貫ける「パッション」の部分なのかなと思います。

 

 

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DIMENSION 編集長

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「人・事業・組織に向き合い、まっすぐな志が報われる社会を創る」をミッションに、真摯に経営に向き合う起業家に創業期から出資し、事業拡大・上場を支援する国内ベンチャーキャピタル。

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