株式会社ダイレクトマーケティングミックスが“人材を選ばない採用”をする理由  小林 祐樹 社長(第3話)

「いま、『社会(セカイ)』から必要とされている事を」という企業理念を掲げ、顧客企業の「働き方改革と営業改革の両立」の実現を目指す株式会社ダイレクトマーケティングミックス。2020年には株式上場を果たし、更なる拡大に向けて躍進している。同社代表執行役社長CEO 小林祐樹氏に起業家の素養、人材を選ばない採用などについて聞いた。(全4話)

採用は“おみくじ”のようなもの?直感で採用するワケ

ーースタートアップに限らず、事業を作り上げるのは一人の優秀な人だけでは難しいかと思います。チームとして取り組む上で重視している点などはございますか。

我々のセンターでは、アルバイトの方や派遣社員の方、契約社員の方など、多くの人が活躍しています。

私がこの業界で20年間働いてきて学んだのは、誰が活躍するかは予測できないということ。そして、これは私だけでなく、誰にでも当てはまることだと思います。

だからこそ、評価・教育・採用の3つを重視することが絶対に重要だと思っています。

 

ーー完全に採用で見抜くことは無理だということでしょうか?

例えば、「特定のスキルを持つ人材を探す」「ビジョンに共感する人を求める」など、人材の採用には様々な方法がありますが、実際には一緒に働いてみなければわかりません。

言葉を選ばずに言うと「おみくじ」のように、何が出るかは一緒に働いてみないと本当にわからないんです。だからこそ、ビジョンに共感しているか、やりたいビジネスモデルに対する専門性があるかなどは「直感」で採用するしかありません。

大切なのは、「直感」で採用した後に、合わなかった場合にリストラクチャリングができるような仕組みを持っておくことです。

つまり、「採用と評価制度はセット」だということ。

スタートアップの時期には評価制度がしっかりしていない状態で採用するため、会社との相性が曖昧だったり、結果的に感情的に人を解雇してしまうことになりがちです。

逆に、きちんとした評価制度を持っていれば、明確なリストラクチャリングの仕組みを作ることができます。例えば、パフォーマンスが悪い人がいた場合に、配置転換をするとか、期待する役割を下げるとか。

ただし、それを採用する前に判定するのは難しいので、だったら採用は「直感」に頼るということなんです。

「誰でもいいからとりあえず気が合う人を採用してみる」。そういう姿勢があってもいいのではないか、と思っています。

また、我々が企業成長を続けられたのは、様々な人を採用し続け、様々な評価制度を作り、様々な労働環境を作ることで、様々な業務やお客様に対応できるようになったからだと思います。

多様性やダイバーシティという言葉はもう古いかもしれませんが、とにかく色々な人を採用することが重要だと思っています。単一的な人々だけでは企業は成長しないですから。

 

ーーその一方で、教育についてはどうでしょうか。さまざまな人が集まり、結果だけで判断されると、実力で淘汰されてしまいます。しかし、しっかりと教育すれば成長する人もいるはずですよね。

特定のカリキュラムを受ければ特別に成長するとかその確率が上がるということはありません。ただ、基本的な教育を提供することは必須だと思っています。

トークスクリプトの作成やマナー、コンプライアンスなどは当然必要ですが、「受けるように」とそれを推進する必要はありません。基礎研修の10日間で十分なくらいです。

その後は枝分かれしてeラーニングなどを自発的に受講してくれるので、幹部向けなど特殊な場合を除けば、特別なものを用意する必要はないと思います。

評価があれば自然と成長します。我々が手を焼くことではなく、明確な評価を設定し、それに向かって努力する環境を作ることが重要です。

 

徹底して2:6:2の2を入れ替え続ける

ーー最初は緊張感がありますが、次第に慣れてしまって怠けてしまう方も一定数いるかと思います。その点にはどういった対策をされていますか?

定期的に刺激を与えることが重要です。

「2:6:2の法則」でいうと、下位のグループの2割を常に入れ替え続けます。そうすると、また2割が生まれる。

大抵の場合、この入れ替えを怠ってしまう方が多いです。できない人に「できない」と言うことを嫌い、ターンオーバーさせるか引き上げる作業を怠る傾向があるのです。

日本ではシステム上、この問題を解決するのは難しいですが、しっかりと話し合えば理解してもらえるはずです。

人は自分に向いていないことを避けますから、この会社にいても量をこなせず給料が上がらないとなれば、その方も納得してくださる。

大きな組織では、一定数の人が窓際族になることは避けられません。しかし、初めからそれをやるのではなく、2:6:2の2を徹底的にふるい続けるのが実は社長の仕事なんですね。

そしてそれは、他人に任せられるものではありません。社長が嫌な仕事はみんな嫌ですから。そこをやりきる力でやっていくというのも大切なポイントだと思います。

 

自走する組織だからこそ生まれた「美容サポート手当」

 

ーーその他、組織作りの面では、女性従業員向けの美容サポート手当などの特徴的な取り組みがありますよね。これは、御社に多くの女性が在籍しているから生まれたアイデアだったのでしょうか。

これまで、お弁当を配る、喫茶店を作る、喫煙者と非喫煙者の給料格差をつけてみるなど、色々なことをやりました。

従業員から「これはどうですか」という提案も多く、様々なアイデアが出てくる環境です。美容サポート手当はその中の一つでした。

このような自走する組織にするためには、最初は社長のアイデアで始めることが重要です。

そして試行錯誤を繰り返し、失敗を重ねる。そのうち、人事や管理部門のスタッフが自発的に色々なことをやってくれるようになります。

このような風土は、「こうしよう」と呼びかけるだけでは作れません。社長自らトライアンドエラーを繰り返していくことで、自然と形成されていくものなのだと思います。

 

 

>第4話「「誰もが活躍できる受け皿のような会社へ」株式会社ダイレクトマーケティングミックスの今後」に続く

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DIMENSION 編集長

DIMENSION 編集長

「人・事業・組織に向き合い、まっすぐな志が報われる社会を創る」をミッションに、真摯に経営に向き合う起業家に創業期から出資し、事業拡大・上場を支援する国内ベンチャーキャピタル。

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