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“三現主義”から生まれた応援購入サービス「Makuake」 マクアケ 中山亮太郎社長(第4話)

トレンドワードに流されるな

ーーMakuake(マクアケ)の創業から、現在に至るまでの道のりについてお聞かせください。

今思えば2013年に創業した当初は「クラウドファンディング」という、ある種のトレンドワードに踊らされていた部分もあったと思います。「クラウドファンディング」という横文字ワードを言うとすぐにメディアでも取り上げられ、本質と少し離れた事業の進め方をしてしまっていました。

自分自身もまだ未熟で、起業家として「穿ち癖」(第1話リンク)が弱く、自分たちの事業の本質が見抜けていなかったのです。

でも「あれ?クラウドファンディングという言葉は単なる概念ワードなんじゃないか?」と「穿ち癖」を発揮し始めるきっかけがありました。

それはMakuakeを使ってくださる実行者様のこんな声でした。

「中山さんたちの事業の価値は資金調達という一義的なものではない。ものづくり企業にとって、今までは商品を作ってからしか売れなかった中で、Makuakeを使えば顧客を獲得してから商品を作れる。これは生産ステップのイノベーションなんだよ。」

その時にハッとさせられました。学者やメディアの方から「新しいCSRの形だ」「新しい金融の形だ」などと言われてもどれも的外れだと感じていた私にとって、どんな専門家の言葉よりも腑に落ちた言葉だったのです。

「顧客を獲得した上で商品を作る」と文字にしても、決してメディア受けのしない言葉かもしれません。でもこれこそがイノベーションであり、我々の事業の本質。そう気づくことができたのが転換点だったように思います。

 

ーーたしかに、毎年のようにトレンドワードが生まれますが、それに惑わされずに事業の本質を見ることが大切だと。

私もベンチャーキャピタルをやっていたから投資家やメディアが「トレンドワードを作りたがる」気持ちは分かるんですよね。

でもこれも藤田晋さん(現サイバーエージェント社長)に予言者のごとく言われていたんです。「トレンドワードはどこかでお別れするタイミングが来るから」と。

本当にその予言通りだったので(笑)、やはりトレンドワードに流されず、本質を見極めることが大切だと思います。

「三現主義」を徹底する

ーートレンドワードに惑わされず、事業の本質を見極めるためには何を意識すればよいでしょうか?

私が顧客から気付かされたように、現地・現物・現実、いわゆる「三現主義」に基づいて物事を見ることだと思います。想像だけで走るのではなく、現実を知るために汗をかく、というのがとても重要です。

私自身、先ほどの答えにたどり着くまでに、何百社と実際に顧客にアポイントを取り、実際に工場を見させていただいたり話を聞かせていただきました。

何が本当の課題で、何が自分たちの価値の本質なのかを理解するためには、やっぱり汗と時間を費やして現実を見ないといけないと思います。

 

ーー今はネットで情報が集められる分、つい簡単に理解した気持ちになりがちです。

今ここでお話ししていることも記事になるわけですが、ここに書かれていることから何か自分なりに答えを紡ぎ出してしまいがちだと思います。でもそれでは本当の答えにはたどり着けない。

一歩踏み出して汗をかいて現場に行き、実際に現物に触れ、自分で話を聞いてみる。

本当のチャンスは「三現主義」の中から見えてくるものだと信じています。

 

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著者 吉田 俊也

著者 吉田 俊也

情報系大学院の傍ら、ベンチャー企業にてシステム開発や技術書執筆を行い、株式会社NTTドコモに入社。NTTドコモでは、R&Dや他社が持つAI/IoT技術を目利きし、Web APIとしてビジネスアセット化することで、ベンチャー企業や全国自治体とのオープンイノベーションを推進。同時に、チャットボット開発PFを立ち上げ、企画、開発、マーケ、運用までの全プロセスに従事しグロースさせる。また、法人部門にて、デバイス開発や5Gに従事しつつ、Android EnterpriseのリーダーとしてGoogle社やメーカーと国内デバイス活用のエコシステム構築を行う。その後、株式会社ドリームインキュベータに出向し、国内ベンチャー投資・上場支援に取り組む。

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