
#経営戦略
アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」を展開する株式会社マクアケ。2019年には東証マザーズ市場へのIPOも果たした。そんな同社を牽引する代表取締役社長中山亮太郎(なかやまりょうたろう)氏に、起業家にとって重要な素養、成長事業の創り方などについて、DIMENSIONの吉田俊也が聞いた(全6話)
ーーアタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」を運営されている中で感じておられる、今の時代に求められる商品の共通項などがあれば教えてください。
まず前提として、我々はモノや体験の目利きをしているわけではありません。それをやってしまうと、“巨大な権威が”生まれるべきだと思ったものが生まれ、“巨大な権威が”広がるべきだったと思うものが広がるというこれまでの社会構造が変わらないからです。
我々のビジョンはその真逆です。
「生まれるべきものが生まれ 広がるべきものが広がり 残るべきものが残る世界の実現」
我々が担う部分として、健全なプラットフォームを守る意味でのモニタリング体制などはありますが、商品や体験自体を応援購入したいかどうかの判断はあくまでMakuakeのユーザーに委ねています。そうすることで、純粋に「生まれるべきものが生まれ 広がるべきものが広がり 残るべきものが残る」世界を実現したいと思っています。
商品や体験自体を応援購入したいかどうかの判断をユーザーに委ねるという前提の上で、いま世の中に求められる商品に共通する要素をご紹介しましょう。最近、特に如実になってきている傾向が大きく3つあります。
1つめが「機能・デザイン・価格」という商品の大前提の部分。
当たり前に聞こえるかもしれませんが、今のユーザーはどんどん賢くなっていますので、やはりここが良くないと難しいでしょう。
2つめが「価値の裏にあるストーリー」。
「機能・デザイン・価格」を生み出すために、どんな努力をしているのか、どんな歴史があるのか、どんな技術で生み出されたのかといったストーリーが非常に大事になっています。
3つ目が「なぜそれをやるのか」という価値観。
「地元のため」でも「サステナブルな社会作りのため」でも何でも良い。何かしらの価値観に基づいた大義があるかどうかが大切になってきています。
この3つの要素が合わさったときに爆発的ヒットが生まれていて、その傾向は強くなってきているのかなと感じています。
ーーMakuakeも、まさにおっしゃった3つの要素が伝わりやすいサービスになっているのかなと感じます。
今お話しした3つを伝えることが難しい流通が多いですよね。
例えばリアル店舗の棚で「価値の裏にあるストーリー」を伝えようとしてもスペースに限りがあるのでなかなか伝えられない。伝えることが大切なのはわかっているけれど、現地の販売員が思いを持って伝える以外に方法が無かったりします。
一方でMakuakeがなぜ長い商品ページになっていて、動画も埋め込めるようになっているかというとその3つの要素をしっかり伝えるためです。全ての案件にキュレーターというアドバイザーをつけているのも、3つの要素を表現するサポートのためです。
全ての案件にプロのキュレーターをアサインするのは労働集約的で経済合理性が無いと指摘されたりすることもあります。
しかしながら、我々のサービスの本質的価値はそこであり、商品の魅力を引き出して世の中の人に対して伝えるためのコストは惜しまないと役員全員で確認した上で意思決定しています。
この意思決定は我々らしい誇れる部分であると自負していますし、それが非常に良い価値を生み出せているんじゃないかと思っています。
本当に生まれるべきものが生まれ、広がるべきものが広がり、残るべきものが残っている世界の実現のために、これからもMakuakeは挑戦し続けたいと思います。
>前ページ「“三現主義”から生まれた応援購入サービス「Makuake」」
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>マクアケの採用情報はこちら
>マクアケの公式HPはこちら
著者 吉田 俊也
情報系大学院の傍ら、ベンチャー企業にてシステム開発や技術書執筆を行い、株式会社NTTドコモに入社。NTTドコモでは、R&Dや他社が持つAI/IoT技術を目利きし、Web APIとしてビジネスアセット化することで、ベンチャー企業や全国自治体とのオープンイノベーションを推進。同時に、チャットボット開発PFを立ち上げ、企画、開発、マーケ、運用までの全プロセスに従事しグロースさせる。また、法人部門にて、デバイス開発や5Gに従事しつつ、Android EnterpriseのリーダーとしてGoogle社やメーカーと国内デバイス活用のエコシステム構築を行う。その後、株式会社ドリームインキュベータに出向し、国内ベンチャー投資・上場支援に取り組む。
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