
#経営戦略
バングラデシュで目の当たりにした栄養問題に苦しむ子どもたちを救うことを決意し、2005年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養を成功させた株式会社ユーグレナ出雲充(いずもみつる)社長。現在同社は上場を果たし、微細藻類ユーグレナ、クロレラなどを活用した食品や化粧品、バイオ燃料への活用などに事業の幅を急拡大させている。出雲氏が考える起業家の素養、事業立ち上げのポイントとは。DIMENSIONビジネスプロデューサーの下平将人が聞いた(全4話)
ーー採用において大切にされていることがあればお聞かせください。
大前提として、ある人を採用して入社してもらうってすごいことですよね。
数字にするだけで分かりやすいと思うのですが、現在日本には約370万の会社があると言われています。370万社もある中で、ユーグレナという会社を知って、ここで人生を過ごそうって思ってもらえる。宝くじが当たるよりも嬉しいことじゃないでしょうか。
なので採用においてはマインドフィットが何よりも貴重かつ重要で、スキル不足だけを理由に採用しない、ということはしていません。
その採用を実現するために「人と地球を健康にする」というユーグレナが目指す目標、そして「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」という実現したい社会についてはできるだけ誤解の無いように、丁寧に、何度も何度も発信し続けるようにしています。
ーーマインドフィットしているとはいえ、時には見極めも求められるかと思います。
あとは互いのタイミングが合うかどうかですよね。
応募してくださって、タイミング的に合わなかったとしても1回でご縁が終わってしまうのは私としては本意ではありません。お互いのステージが変わったタイミングで再検討すればフィットすることもありますし、実際にユーグレナには何回もトライした末に来てくれている仲間もたくさんいます。
マインドとタイミング。採用ではこの2点がフィットしていることをとにかく大切にしています。
ーー組織設計で意識されていることがあればお聞かせください。
複雑な組織をどのようにシンプルにして、仲間が元気に安心して働ける環境にできるか。そしてスタートアップの良いところを失わないように、常に変化し続けられるか。そんな組織を作ることに腐心しています。
特に変化に関して、人は同じことをやっているとだんだん慣れてきて気持ち的に安心しますよね。「毎日違うことをやってください」と言われるのはすごいストレスなはずです。
だから変化って実はストレスなんです。ストレスですから、安心して働く環境を作るためには変化を過剰に入れてはいけません。
このバランスを大切にしていくことが肝ですし、いまも日々試行錯誤している部分です。
ーー上場後は資本市場への説明責任も生じます。失敗や変化を許容するカルチャーと、結果を出す義務のバランスについてはどうお考えでしょうか。
原則としては、それぞれのプロである各担当者が、それぞれの立場でそれぞれのお客様に合わせて、適切なメッセージを発信する。これに尽きると思います。
ただ、唯一難しいのが社長の立場です。
「機関投資家に失敗を減らせと怒られたから、今日から挑戦を減らそう」とか「うちは変化し続ける会社だから、中長期の事業計画は出しません」などと、どちらか片方に振れて意思決定してしまってはいけません。
今も日々難しいと感じていますが、結局は担当者である仲間を信じ、日々バランスさせていくしかないのかなと感じています。
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著者 下平 将人
1986年生まれ。長野県松本市出身。弁護士として法律事務所で勤務した後、LINEにて社内弁護士や新規事業開発担当を経て、DIに参画。国内VCファンド「DIMENSION」を立ち上げる。投資先複数社の社外取締役。一橋大学法学部、慶応義塾大学法科大学院卒業、グロービス経営大学院卒業経営学修士。NewsPicksプロピッカー。動画プラットフォームUdemyにて、スタートアップ経営戦略の教科書(全5回)を配信中。経済産業省 U30関西起業家コミュニティ メンター、超起業学校スタートアッププログラム メンター等。趣味はバスケ。
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