
#人事・組織
「お口の恋人」でお馴染みの株式会社ロッテなど、ロッテのグループ企業を傘下に置く株式会社ロッテホールディングス。2021年に同社代表取締役社長に就任した玉塚元一氏に、起業家の素養、海外における事業展開のポイントなどについてDIMENSIONビジネスプロデューサーの伊藤紀行が聞いた。(全4話)
ーー今後の貴社の展望をお聞かせください。
ロッテグループには韓国にもグループ企業がありますが、一部の方はご存知かもしれませんが、日本のロッテよりもはるかに大きい事業ポートフォリオを有しています。彼らは9兆円の商売をやっていて、ものすごくダイナミックに既存事業から成長領域へのピボットを繰り返して大きくなってきました。
ロッテというブランドは日本でも韓国でも認知度100%に近いのですが、日韓でこれだけブランド認知度が高く、かつ信頼されている企業は他にありません。また地政学的に考えても、韓国と日本が協力してイノベーションを起こしていくことが今後大事になってくると思います。
しかしながら、実はこの15年から20年の間、日韓のロッテグループ間はそれぞれ独立して経営してきており、コミュニケーションがほとんどなされてきませんでした。
ですから、壁を取り払い、グループ企業として掛け算しながら、韓国側の持つ事業シーズと日本の技術、市場ポテンシャルを掛け算して日韓全体で付加価値を上げていくことが今のチャレンジです。
また、単純に日韓だけでやるだけではなく、これからは韓国と日本の掛け算で生まれたもので北米やアジア全体で勝負する、そういったことを一つのロッテグループとしてダイナミックにやっていくことが求められると思います。
ーーそれはスタートアップ連携も含めてでしょうか。
韓国のスタートアップ育成はものすごく戦略的にやられていますよね。
国の方針と、ベンチャーキャピタルや我々のような財閥グループの資金がシンクロナイズされて、面白いユニークなスタートアップがたくさん出てきています。
韓国のスタートアップと日本企業、日本のスタートアップを掛け算していくことも大きな可能性があると思っています。
ーースタートアップとの連携も強化されていくということでしょうか?
私たちはすごくオープンです。
日本のスタートアップエコシステムにとっても、IPO一本ではなく我々のような企業の傘下に入って、成長シナジーを生み出していくことも重要になってくるでしょう。
2022年にCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)ロッテベンチャーズ・ジャパンも立ち上げ、直近では5社に投資しています。ロッテ本体としても、これから色々なことに新しい事業領域にチャレンジしていきます。
ですから、面白いスタートアップとはいつでもお話しさせていただきたい。私はフットワーク軽いのですぐ会いに行きますからね(笑)
ーーご自身を振り返って、後輩起業家・経営者に対してのアドバイスは何かありますでしょうか。
出来る限り色々な人に会って、色々な人の話を聞くことです。
身近で起業されている先輩や仲間も良いですが、ちょっと距離がある人でもfacebookやメールでなんとかアポを入れて、30分でいいから時間を貰いその人の話を聞く。特に実際に起業した人、経営している人たちの話をたくさん聞いて欲しいです。
その人たちと対話をしてくと、ふと「彼はこういう領域でやっているけど、自分ももしかしたら近い領域でチャレンジしてみるのもありかもしれないな」とアイデアが湧きますよね。
先輩経営者が実際に会社の中で何をやっているか、どうやって商売を回しているか、どうやって社員とコミュニケーションをして、どうやってPDCAを回しているか。
いかにこれらを近い距離で見ることができるかが、自分の糧となり、経営者としての差になります。ぜひ勇気を出して飛び込んで、様々な経験を積んでいただければと思います。
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著者 伊藤紀行
DIMENSION Business Producer:早稲田大学政治経済学部卒業。楽天、EdTechスタートアップを経て、株式会社ドリームインキュベータにて国内のスタートアップへの出資・分析、上場に向けた経営支援等に従事。FinTech(金融 x IT)、D2C、メタバース、ドローンなど幅広い事業領域の企業への出資と並行して 、出資先の経営陣への経営支援を実施。 21年、株式会社ドリームインキュベータからのDIMENSIONファンドMBOに参画。 志高い起業家へのキャピタリストとしての支援を通じ、日本経済の活性化に取り組む。 出資支援先であるFinTechスタートアップ、株式会社400Fの社外取締役。ビジネススクールにて、「ベンチャー戦略プラン二ング」「ビジネス・アナリティクス」等も担当
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