『あたり前に、グローバル』を目指す。株式会社Pacific Meta 岩崎 翔太CEOが語る「今後の展望」(第4話)

Web3特化のグローバルな戦略コンサルティングファームとして、事業成長に必要不可欠なトークンエコノミクスの構築やブロックチェーンの開発支援、コミュニティ運営などを一気通貫で行う、株式会社Pacific Meta。同社代表取締役CEO 岩崎 翔太氏に起業家の素養、組織づくりなどについてDIMENSIONビジネスプロデューサーの家弓 昌也が聞いた。(全4話)

『あたグロ』。“外国人”ではなく、“地球人”として考える。

ーー御社ではグローバルに活躍できる環境が整っていらっしゃいますよね。言葉の壁や文化の違いにどのように対応しているかについて教えてください。

リスペクトを持つことが重要だと思います。

要するに、相手目線に立つということです。日本語が母国語でないメンバーでも、その人が居心地良く働けるように配慮する。同じ“地球人”として接するようなイメージです。

例えば、弊社のスローガンの一つに『あたグロ』という言葉があります。

これは「あたり前に、グローバル」の略で、社内では、当たり前にグローバルに考え、互いにリスペクトすべきだという考え方が浸透しています。

日本語が母国語でない人にわかり易い日本語で話すのは当たり前だし、外国からフルリモートで働いている人がいるのも当たり前です。時差があるのも当たり前、クライアントが外国の方で言語や文化が違っても、相手の文化に合わせるのも当たり前です。

グローバルなバックグラウンドを持ち、グローバルに活躍したいと思っている人々はたくさんいますが、その能力を日本で活かせていない人々が多いと感じます。

そのような人々には我々の会社に来てもらいたいですし、我々はグローバルに挑戦したい人々が働きやすく、そして活躍できる会社を目指しています。

特にWeb3業界では、年齢に関係なく若い方でも活躍する機会が多くあります。

日本のスタートアップ企業の海外への認知

ーーグローバルに展開する際、特に日本のスタートアップ企業は海外での認知度が低いことが課題となることも多いと思います。御社はどのように認知度向上に取り組んでいますか。

Web3業界の方々はグローバルな視点を持っている方が多いため、比較的認知されやすい領域だとは思います。

ですから、日本での展開を考えている海外の方から連絡をいただくことも多いのですが、我々はそれに加えて、実際に海外に足を運び、オフラインでのリアルなつながりも大切にしています。

お互い信頼できるかどうかを確認するために、私たちは海外の人々と直接会い、話すことを重視しています。

また、海外のSNSを理解し、それを活用することも重要です。海外でのビジネスSNSはLinkedInが主流のため、私もLinkedInで新たな人々と繋がっては、情報を交換したり、自分の活動を投稿したりしています。

プレスリリースやX(旧Twitter)では英語で発信していますし、最近ではInstagramでも情報を交換し、関係値を作っています。個人アカウントと、会社アカウントの両方です。そういった地道な積み重ねが重要だと思っています。

 

ーーそのほか、工夫されていることはございますか。

私たちはブラザー/シスターの略語で『Bro-Sis』と呼んでいるのですが、地域ごとに友人を作ることも重要だと考えています。

例えば、韓国の友人とは非常に仲が良く、彼らが日本に来た際には私の家に泊まることもあります。そういった繋がりから、韓国のエンジェル投資家から投資のお話をいただくこともあります。

海外出張に行くたびに、必ず1人は信頼できる友人を見つけているイメージです。私自身、実はそれほど外交的な方ではないんですけどね(笑)。それぞれの国でローカルな友人がいると、仕事を進めやすいです。

世界で活躍する会社を増やしていく

ーーWeb3業界の今後について、お考えをご教示いただけますか。

Web3業界はボーダーレスな領域です。

日本のWeb3業界と海外のWeb3業界は異なりますが、世界のトレンドに日本がついていくことが必要です。

世界のWeb3業界は急成長しており、ビットコインも最高値を更新しています。海外ではこの分野への注目度が高まっていますが、日本はまだ追いついていないと感じています。

日本のWeb3業界はまだ海外の技術やトレンドに対応できていません。グローバルを理解しなければ勝てない領域ですので、私たちはそこに使命感を持って、支援する事業を行っています。

現在、インターネットの黎明期のように多くの人がWeb3に熱狂しています。

国際送金が楽になり、安い手数料で早く送金ができるという点も価値があると思いますし、ブロックチェーンはデータベースとしての意味合いもあります。

さらには株式ではできなかったことがトークンで可能になります。例えば、ユーザーやベンダーにストックオプションを配ることが可能になります。

これらの要素がWeb3の魅力であり、これらが何らかの形で社会に価値をもたらしていくと思います。

特にアメリカでは、Web3の会社が上場するなど、その領域が広がっています。日本でも政府がブロックチェーン技術を推進していますが、Web3業界のトップランナーの会社も業界発展に役割を果たすべきです。

我々は特に、海外と日本との架け橋となる役割を果たすべきだと感じています。

我々の社名にある『Pacific』は「太平洋」や「平和」を意味し、『Meta』は「Web3」や「超える」といった意味を持つ言葉です。

 

ーー今後のチャレンジと、その考えに至った経緯について教えてください。

私は、日本のスタートアップ・エコシステムが大好きです。日本のスタートアップシーンやビジネスシーンに貢献したいと心から思っています。

しかし海外の方と話すと、日本のグローバル化は大幅に遅れていると感じます。

同じアジアでも韓国や中国の人々は、グローバル展開を当たり前に考え、世界情勢に詳しく、英語も話せ、ビジネスリテラシーや金融リテラシーも高いです。

それに比べて日本では、トップクラスの学校に通う生徒や優秀な起業家でさえ、そういった意識は低く、そこには歴然とした差があります。この現状を改善する必要があると感じています。

この状況を打破するためには、成功事例が必要です。実際に日本からも過去メガベンチャーと呼ばれる企業が生まれ、彼らが先駆者として引っ張ってきてくれたからこそ、その後に続こうと多くのスタートアップが生まれています。

それと同じように、私たちが海外で成功し、世界で通用する会社になれば、後を追う事例が増えると思います。そうやって、日本のスタートアップシーンに貢献したいと考えています。

 

 

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家弓 昌也

家弓 昌也

名古屋大学大学院航空宇宙工学修了。三菱重工の総合研究所にて、大型ガスタービンエンジンの研究開発に従事。数億円規模の国家研究プロジェクトを複数リードした後、新機種のタービン翼設計を担当。並行して、社内の新規事業創出ワーキンググループに参加し、事業化に向けた研究の立ち上げを経験。 2022年、DIMENSIONにビジネスプロデューサーとして参画。趣味は、国内/海外旅行、漫画、お笑い、サーフィン。

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