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起業家の3素養は「センス・ソウル・サイエンス」 チームスピリット 荻島浩司社長(第1話)

「すべての人を、創造する人に。」をミッションに掲げ、働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit」などのバックオフィス向けクラウドサービスを展開する株式会社チームスピリット。2018年には東証マザーズ上場を果たし、企業DXの推進役として急成長を続けている。そんな同社代表取締役社長の荻島浩司氏に、起業家の素養、成長事業の作り方などについて、DIMENSIONビジネスプロデューサーの下平将人が聞いた(全4話)

“チームスピリット”が価値を創る

ーー荻島さんが考える、起業家にとって重要な素養を3つ挙げるとすると何でしょうか?

3つ挙げるとすると「センス」「ソウル」「サイエンス」です。

まず、はじめに大切なのが「センス」。

この世の中の物事はすべて物理法則に則って出来ているわけですが、それらに「意味」を与えるのは自分の中の意識、つまり「センス」です。

あらゆる物事に対して自分がどう感じるか。この「センス」を磨くことがとても重要です。

その次に大切なのが、感じたものを自分の中に蓄積し、行動に変えていく「ソウル」。結果が出るまでやりきる、仲間を巻き込むといったことです。

ただし「センス」と「ソウル」だけでは、ただの「感覚の合う仲間」で終わってしまいかねません。事業として成功させるためには、経営を科学する「サイエンス」が不可欠なのです。

実はこれら3つを包含したのが、弊社の社名でもある「チームスピリット」だと考えています。

 

荻島浩司/1960年生まれ
デザイナーとしてデザイン事務所に就職後、プログラマーとしてソフトウェアハウスに転職。1996年、有限会社デジタルコースト(現 株式会社チームスピリット)を設立。インディペンデント・コントラクターとして株式会社東芝および東芝ソリューション株式会社において金融機関向けパッケージ開発や、オペレーショナル・リスクコンサルティングに従事。2011年、働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit」を企画・開発してSaaSビジネスに参入。著書に「サブスクリプションシフト」

 

ーーこれらの素養が重要だと思われた理由をお聞かせください。

私の現在にいたるまでの経緯を簡単にご説明しましょう。

私のキャリアの最初はグラフィックデザイナーでした。しかしながら自分の才能が無いことに気づき、そこから「これからはITの時代だ!」と未経験でプログラマーとして雇ってくれる会社に入りました。

結果的にエンジニアとしても才能の壁にぶち当たり、3年ほどで営業部門に移ることになったのですが、そこから取引先だった東芝さんのシステムと連携した自社プロダクト・事業部立ち上げに成功し、取締役にまでなりました。

まだコンピューターネットワークが出始めたばかりの頃に「これからはITの時代だ!」と思えたのは私らしい「センス」だったと思いますし、ゼロからプロダクトを作って顧客に売り込んでいく状況はまさに「センス」と「ソウル」が試される日々でした。

 

細部ではなく「塊で見る」

ーー「サイエンス」についてはいかがでしょうか?

それは特に起業後に磨かれたように思います。

先ほどお話しした会社を退職し、個人事業として独立したのが1996年のこと。当時はWindows95が出たばかりの頃で、インターネットが民生利用され始めた時代です。

最初はインターネットを使ったマーケティングビジネスを志向していたのですが、なかなか芽が出ないうちに東芝さんからお声がけいただき、銀行向けシステム開発ディレクションを担当しました。

しかしながら、大型受託案件は、利益は出やすいものの、その代償としてどうしても仲間が仕事で疲弊してしまいがちです。これでは事業として持続可能ではないという風に感じていました。

そこから脱却するためには自社プロダクト、しかもサブスクリプション・SaaSという形で収益基盤を蓄積型にしていくビジネスモデルに転換しなくてはいけないと考えていました。そういう考えのもと、10数年間続けた受託事業から2011年に一気に自社プロダクトに舵を切りました。

その思い切った決断ができたのは、「センス」「ソウル」、そして経営を「サイエンス」することができたからでしょう。

ーーそれらの素養を磨く秘訣は何かあるのでしょうか?

1つ意識していることとしては「塊で見る」ことです。

例えば、顔の彫刻を作るとき、上手な人は目から彫ったりしませんよね。下手な人ほど目などのわかりやすい細部から掘ったりします。絵や音楽も同様で、局所ではなく「塊を見る」ことで良いものが作れます。

これはビジネスも同じです。まずは「塊で見る」こと。細部からではなく、大局観でビジネスの全体像を見ること。

この「塊で見る」意識が「センス」を磨いていくように思います。

※インタビュー記事は2021年10月26日現在の内容です

 

 

 

>チームスピリット代表 荻島浩司(著) 「サブスクリプションシフト DX時代の最強のビジネス戦略」はこちら

 

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著者 下平 将人

著者 下平 将人

弁護士として一般民事や企業法務を経験したのち、LINE株式会社の社内弁護士やチャットボット領域の新規事業開発担当を経て、DI、DIMENSIONに参画。人材紹介サービス「CAREEPOOL」のPM。投資先複数社の社外取締役。日本組織内弁護士協会理事。一橋大学法学部、慶応義塾大学法科大学院卒業、グロービス経営大学院卒業。 クリエーターをサポートするArts&Lawに所属しクリエーター向けに無料法律相談を実施。 アニメ業界のペインについて業界を横断して考える「Animation&law」を主催。

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