株式会社GA technologies 樋口 龍社長が語る 「思考のダイバーシティから生まれるイノベーション」(第3話)

「世界のトップ企業を創る。」というビジョンと共に、不動産業界にテクノロジーを取り入れ、イノベーションをもたらしてきた株式会社GA technologies。2018年の上場当時以来2度目の対談となる今回は、同社 代表取締役 社長執行役員 CEO 樋口 龍氏に、起業家に必要な素養や事業拡大とM&Aのポイント、今後の展望について、DIMENSIONビジネスプロデューサーの古家 広大が聞いた。(全4話)

「合わない」こそがイノベーションの源泉

ーー不動産業界といえば「体育会系」、テック業界は「リモートや自由な働き方」という、対極のイメージが一般的かと思います。また、若手社員を部長に抜擢された事例もお聞きしました。こういった様々な文化を持つ人材をどう融合させ、どのような思想で育成されているのでしょうか。

人は自分と似たタイプと仲良くなりやすく、異なる思考の人を色眼鏡で見てしまいがちです。

しかし、弊社のようにネットとリアルの融合を目指す会社では、「合わない」思考を持つ人が多くいることこそが強みであり、イノベーションの源泉だと捉えています。

同じ文化の人ばかりでは、千差万別なお客様に価値を提供できません。

性別や国籍といった一般的なダイバーシティに加え、私たちは「思考のダイバーシティ」を最も重要視しています。「違う」ことを会社の強みとし、このメッセージを入社時含め定期的に繰り返し伝えています。

優秀な社員の正しい抜擢はもちろん重要ですが、組織としてそれ以上に重視しているのが「再現性」です。個人に任せるだけでは、その人が辞めた瞬間にノウハウが失われ、会社の資産として積み上がりません。

そのため、日本の大手企業や外資系企業から、教育、仕組み、カルチャーづくりの方法を取り入れ、創業12年というベンチャー企業としては異例なほど研修に力を入れています。

一般的にベンチャーはOJT(現場での教育)が中心ですが、弊社はあえてOFF-JT(集合研修)を徹底し、会社のマネジメントの仕組みからリーダーシップの考え方まで、統一して伝えています。

また、社員数が増えた際に、人の成長が「イケてる上司の下についたかどうか」という偶然に左右されるのは不平等です。そのため、体系的なOFF-JTを通じて社員に平等な成長機会を提供することを強く意識しています。

事業や組織に関する考え方を会社全体で統一し、層を厚くしておくことで、たとえリーダーが不在になったとしても揺らぐことのない強靭な組織を構築できると考えています。

 

 

ーー今後、どのような方が御社に参画してほしいとお考えですか。

我々は今、高い志を掲げ、大きな挑戦の渦中にいます。

「日本からグローバル企業は生まれにくい」という言説を覆し、日本を代表するグローバル企業を創り出す、という強い決意を持つ方と一緒に働きたいと考えています。

当社のパーパス、ミッション、ビジョンに共感していただいた上で、私たちが大切にする『GA VALUES』を体現できる方を求めています。

特に「GRIT」を体現できる方、つまり失敗を恐れず、何度でも立ち上がり、粘り強く挑戦し続けられる方とご一緒したいと考えています。

もう一つ、AIが急速に進化する今だからこそ、不可欠な要素があります。

当社もAIを最重要戦略として徹底的に活用している今だからこそ、テクノロジーを使いこなし、最終的な価値を生み出すのは「人」であるという認識を大切にしてほしいと考えています。

技術力を磨きながら、バリューの一つである「HEART」も大切にする。最新のテクノロジーの可能性を最大限に追求しながら、真摯に人と向き合い、温かみやリアルの接点を重んじる姿勢を持ち続ける。

この「ネット×リアル」の融合こそが、我々の唯一無二の強みです。この優位性を追求し続けることで、私たちはさらなる成長を遂げられると確信しています。

 

組織の強化に直結する「バリューの再定義」

ーー御社は昨年4月に『OUR AMBITION(パーパス・ミッション・ビジョン)』を見直されました。組織や事業規模の変化に応じてこれらを見直す必要性や、変更によって得られる成果について教えていただけますでしょうか。

組織も個人も、成長するためにはフェーズに応じた変化が求められます。変化を止めれば、成長も止まってしまう。

では、どのようなタイミングで変革を行うべきかというと、会社としてのフェーズが切り替わる時だと考えています。

例えば、社員が100人から300人に増加し、組織規模が3倍になれば、それまでの人事制度やマネジメントの仕組みは通用しません。

また、サービスが急成長する、AIの強化が必要になる、あるいは顧客満足度をより高める必要がある、といったタイミングも変革のトリガーとなります。

こうしたフェーズごとに、私たちは経営陣や主要メンバーで「現在のバリューに何が不足しているか」を議論し、見直しを行ってきました。

このアプローチの利点は、その時の課題に合わせて策定し直しているため、変更点がそのまま組織の強化・成長に直結し、フェーズの変化に対応できる点です。

「これを意識して行動しよう」と明確に提示することで、社員の行動変容を促し、組織を次の成長フェーズへと引き上げていく。

会社の存在意義を示す「パーパス」は普遍的であるべきだと思いますが、「バリュー」のような行動指針については、組織の状態や市場の状況に応じて柔軟に変更すべきものだと考えています。

一方で、その中でも不変の核となるものもあります。我々の場合だと、時代や組織規模に左右されない「マインド面」です。「HEART(心)」「WILL(意思)」「GRIT(やり抜く力)」は、創業時から、そして今後も変わらない根幹です。

 

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古家 広大

古家 広大

早稲田大学卒業後、三井住友信託銀行に入行。 広島にて個人向けFP業務を行った後、大阪にて法人RMを経験。非上場からプライム市場の企業まで担当し、融資や不動産など信託銀行の幅広いソリューション営業に従事。また、ESGやSDGsをはじめ、CGC改訂への対応支援も行い、グローバルで勝ち続ける企業への成長を非財務領域も含めてサポート。 2022年DIMENSIONに参画。LP出資者からの資金調達と国内スタートアップへの出資・上場に向けた経営支援を担う。

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