「2025年問題」をどう解く?医療ビッグデータで描く日本医療制度の未来 JMDC 松島陽介社長(第5話)

「データとICTの力で、持続可能なヘルスケアシステムを実現する」をミッションに掲げ、国内最大規模のヘルスビッグデータベースを駆使したデータ事業や遠隔医療事業などを展開する株式会社JMDC。2019年12月に東証マザーズ上場後も、その資本市場評価を急成長させ続けている。今回は代表取締役社長兼CEO 松島陽介氏に、経営者として重要な素養、そしてデータビジネス成功の要諦などについて、DIMENSIONの伊藤紀行が聞いた(全5話)

データの力で持続可能なヘルスケアシステムを

ーー今後のチャレンジについてお聞かせください。

医療情報を持つ企業の責任として、日本の医療制度を持続可能にする、「データとICTの力で、持続可能なヘルスケアシステムを実現する」というミッションを実現することが一番重要です。

私が一度社長を退任後、2018年に再度社長をやりたいと申し出たのは、このミッションを実現したいと思ったからにほかなりません。

私が社長になって、最初にやったこともミッションの再定義でした。単なるデータビジネスの会社ではなく、医療費を削減するために我々は存在している。この思いを持って社長になっている以上、ミッションを実現することが私の使命です。

 

ーー今後、少子高齢化や医療財政破綻など、日本が直面するであろう大きな社会問題への挑戦ですね。

私は入社してくる社員に対して、必ず日本の「2025年問題」の話をするようにしています。

(※2025年問題:団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となることにより、介護・医療費などの急増が懸念されている問題)

この日本が抱える大きな社会問題に対して、私たちはどう対峙していくべきなのか。迫りくる現実にどう抗うのか。

私を含め、弊社の存在意義はそこにあります。そのために、データとICTを活用し、社会価値の高いソリューションを提供していきたいと思います。

 

人生100年。焦らず機を待ち、勝負せよ

ーー最後に、ベンチャーナビの読者である、若手起業家、起業家予備軍のみなさんにメッセージをお願いいたします。

まず20代の人。

焦らずに足腰を鍛えるということをやった方が良いと思います。必ずしも成功することばかりではない中で、転んでも立ち上がってくるだけの体力というものを身につけておきましょう。

30代の人。勝負に出ていいでしょう。

その際に、自分の得意技が生きるところを選ばれた方が成功確率が高まります。自分が何に向いているのかしっかり捉え、勝負してください。

あと、最終的なセーフティネットは人の繋がりになるわけですけれども、困った時に助けてくれる人を裏切らない形で勝負に出ることを忘れないでください。

これからは「人生100年」。

人生がこれだけ長い状況にある中で、私が途中経過で何かを申し上げるような立場にはないのですが、ぜひ日本を良くしていく、盛り上げていくために一緒に頑張っていければなと思います。よろしくお願いします。

 

 

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著者 伊藤紀行

著者 伊藤紀行

DIMENSION Business Producer:早稲田大学政治経済学部卒業、グロービス経営大学院経営学修士課程(MBA, 英語)修了。 株式会社ドリームインキュベータからDIMENSIONファンドMBOに参画、国内のスタートアップへの投資・分析、上場に向けた経営支援等に従事。主な出資支援先はカバー、スローガン、BABY JOB、バイオフィリア、RiceWine、SISI、400F、グローバ、Brandit、他 全十数社。 ビジネススクールにて、「ベンチャー戦略プラン二ング」「ビジネス・アナリティクス」等も担当。 著書に、「スタートアップ―起業の実践論 ~ベンチャーキャピタリストが紐解く 成功の原則」

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