DIMENSION NOTE スタートアップ/ベンチャー経営のための
ヒントやナレッジを発信

“食べチョク”誕生のワケ「努力する人は夢中な人に勝てない」 ビビッドガーデン 秋元里奈社長(第1話)

「生産者のこだわりが正当に評価される世界へ」をビジョンに掲げ、一次産業の生産者が、個人に直接商品を販売できる産直通販サイト「食べチョク」を提供している株式会社ビビッドガーデン。累計資金調達額は8億円を超え、テレビ東京「日経スペシャル カンブリア宮殿」にも取り上げられた。同社の代表取締役社長の秋元里奈氏に、起業家の素養や事業成長の秘訣などについてDIMENSIONビジネスプロデューサーの伊藤紀行が聞いた(全4話)

今やっていることに「夢中」か?

ーー秋元さんが考える、起業家にとって重要な素養を3つを挙げるとするとなんでしょうか?

1つめは「夢中力」。つまり目の前のことに夢中になる力。2つ目が「なんとかする力」。3つ目は「柔軟性」だと思っています。

私の好きな言葉で「努力する人は夢中な人に勝てない」という言葉があります。

起業すると大変なことがいっぱいある中で「努力している」と思っていると辛い。「夢中な人」であれば息を吐くように努力ができる。続けるためにはこの「夢中力」がまずは大事だと思っています。

 

秋元里奈/1991年生まれ
神奈川県相模原市の農家に生まれる。慶應義塾大学理工学部卒業。DeNAにてwebサービスのディレクター、営業チームリーダー、新規事業の立ち上げ、スマホアプリのマーケティング責任者を経験。2016年11月に株式会社ビビッドガーデンを創業し、一次産業の生産者が、個人に直接商品を販売できる産直通販サイト「食べチョク」を立ち上げ。著書に「365日 #Tシャツ起業家 「食べチョク」で食を豊かにする農家の娘」(KADOKAWA)

 

2つ目の「なんとかする力」に関しては、起業すると成長の過程で絶対に新しい壁にぶち当たります。そんな時でもゴールを達成するためになんとしてでも帳尻を合わせにいく推進力は重要です。

最後の3つ目の「柔軟性」は、目的達成のために柔軟に自分自身や手段を変えていける力です。実はこれは「夢中力」とのバランスが難しい部分でもあります。

例えば私の場合、実家の農業が廃業して耕作放棄地になってしまったという原体験からスタートしていますが、「耕作放棄地を減らす」ことだけに固執してしまうと、選択肢がどんどん狭まってしまう。選択肢が必要以上に狭まると事業を継続する難易度が一気に上がります。

私は「農地」の課題から「一次産業」の課題へと抽象化し、取り組むべき事業の順序を柔軟に検討できたからこそ、現在の成長につながっています。

まとめるとまずは「夢中力」を軸に、どんな困難も「なんとかする力」。そして時には判断を変更する「柔軟性」。この3つが起業家にとって重要な素養なのかなと思います。

 

「本物の打席」が自分を変える

ーー秋元さんはそれらの素養をどのようにして身につけられたのでしょうか?

新卒で入社した前職のDeNAでの経験です。

前職では「本物の打席に立つ」経験をたくさんさせてもらって、自分のやったことがないことにどんどんチャレンジしました。先ほどの3つの素養は、それらのチャレンジを通して知らないうちに身についていたように思います。

私は元々起業したいとは一切思ってなかったので、経営のスキルなどほとんどない状況から起業しました。それでも走りながら学んでこれたのは、前職で同じような経験をさせてもらえていたからだと思っています。

 

ーーDeNA出身の方は優秀な起業家が多い印象です。他社となにが違うのでしょうか?

2つあって、1つめは先ほど言ったように「本物の打席に立たせて貰える環境」があること。

やったことがある仕事を振る方が上司としては楽だと思うのですが、成功確率50%の仕事でも任せて振ってもらえる文化があります。なので任せてもらう側も、成長せざるを得ないのです。

もう1つは「誰が言ったかではなく何を言ったか」で評価される社風。

新卒1年目の意見でも、本質をとらえて説得力のあることを言っていれば、その意見は評価される。なので常に本質を考えながら、仕事をする癖が身につきました。

私も普通の会社員としてではありましたが、常に本質を考え、「本物の打席に立つ」ことで自分を成長させることができました。これは起業をしていない人にとっても共通する、素養の磨き方なのかなと思います。

 

※インタビュー記事は2021年7月22日現在の内容です

 

 

>秋元 里奈 (著)  365日 #Tシャツ起業家 「食べチョク」で食を豊かにする農家の娘はこちら

 

>ビビッドガーデンの採用情報はこちら

>ビビッドガーデンの公式HPはこちら

>>DIMENSION NOTEのLINETwitter 始めました。定期購読されたい方はぜひご登録ください。

著者 伊藤紀行

著者 伊藤紀行

DIMENSION Business Broducer:早稲田大学政治経済学部卒業、グロービス経営大学院経営学修士課程(MBA, 英語)修了。楽天に勤務後、EdTechベンチャーの東京オフィス立ち上げに参画。法人向け事業の急成長に貢献。その後グロービスにて英語MBAプログラム Japan Accountのリーダーとして、個人向けマーケティングと事業開発を担当。現在DIでは国内のスタートアップへの投資・上場支援を行い、志高い起業家への経営支援を通じて日本経済の活性化に取り組む。週末を中心にビジネススクールで思考領域の講師も務める。

Series この経営者の他の記事

Others 関連記事

DIMENSION NOTEについてのご意見・ご感想や
資金調達等のご相談がありましたらこちらからご連絡ください

Cxo Story CxOのインタビューはこちらでお読みいただけます