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医師を支援すること。そして患者を救うこと メドピア 石見陽社長(第6話)

採用時に確認する「理念と利益の最大化」への共感

——創業期はどのように仲間を集めていかれたのでしょうか?

最初は熱意しかないと思います。自分のやろうとしている「志」と、「あなたが入ってくれることで、これくらい世の中が変わります」ということを、情熱を持って伝えていくしかありません。

上場前だと、インセンティブ設計に話がいきがちですが、多くの人はインセンティブがあるからといって動くわけではありません。逆にインセンティブで動いてきた人は、たとえ優秀だとしても結果としてベクトルがずれてダメになることが多いです。

皆がイメージできる理想像を描き、それをどれくらい熱意を持って伝えられるか、が仲間集めの成否の分かれ目だと思います。

 

——採用において大切にされていることをお教えください。

ミッションの「Supporting Doctors, Helping Patients.(医師を支援すること。そして患者を救うこと)」、これがあらゆる事業のスタート地点なので、ここに共感していることが大事です。特に重要なのがHelping Patientsの方で、メドピアグループがなぜ存在しているか、がしっかりと理解できていないと厳しいと思います。

また、最近特に言っているのが、「理念と利益の最大化」です。理念と利益の両方を最大限に追求することでしか、ビジョンは成し遂げられないはずです。

メドピアは人を救うという非常に根源的なミッションを持っているため、ヘルスケア×テクノロジーでリーディングカンパニーになりたいというビジョンに共感をしてくださる方は比較的多いです。しかし、「利益を最大化する」という話になると、なかなか納得できない方が出てきます。「とにかくミッションに惹かれて来ました」「利益のことはあまり考えられない」といった具合です。 

利益だけを求めている人も機能しないし、理念だけを求めていても良くない。理念を最大化したら結果として利益も最大化するし、その逆も真なりということに納得してもらう。少なくとも面接の場面では必ず伝えるようにしています。

「理念と利益」とか、「戦略と遂行」、「具体と抽象」、「長期と短期」。これら一見相反するものを、個人個人の意識の中で振り子みたいに行ったり来たりさせて、その振れ幅を大きくするし、スピードも早くしていく。これが経営者の仕事だと思うので、採用だけに関わらず、タイミングタイミングで社内に伝えることを意識しています。

 

さらなる進化で「患者を救う」

——改めて、今後成し遂げたい「ビジョン」をお聞かせください。

ミッションの「Supporting Doctors, Helping Patients.」でいうと、メドピアが上場までやってきたことは「Supporting Doctors」が中心でした。今後は「Helping Patients」に直接繋がるような、オンライン健康相談や、特定保健指導サービスといった、より患者さんに直接向いた事業を広げていきたいと考えています。

また別の軸で見ると、医療は大きく「予防」「治療」「終末期医療」というフェーズに分けられます。これまでは主に、「治療」の部分で医師を支援する事業を展開してきましたが、「ダイエットプラス(管理栄養士による食生活コーディネートサービス)」や「first call(医師によるオンライン健康相談プラットフォーム)」といった新規事業は、遠隔医療や、管理栄養士の指導を軸とした「予防」のフェーズを支援する事業です。

また、国も力をいれている「終末期医療」は、地域医療の強化なくして考えることはできません。すなわち地域医療をしっかり守り、家で人が亡くなることが出来る状況を作る必要があります。スギ薬局との提携はそういった文脈で、実際にリアルの医療現場プラットフォームを持っている彼らと、我々、ネットのプラットフォームが融合していくことで、実際の地域医療に資するサービスに昇華させていきたいなと考えています。 

 

——最後に、ベンチャーナビの読者の皆様(若手起業家や起業を目指している方)にメッセージをお願いします。 

 

私が起業に関してとても大事だと思うのは「志」と「パッション」です。

起業して経営していると、本当にたくさん大変なことがあると思います。夢を実現したいという志や、自分が持っているパッションこそが人を巻き込んでいくと思いますので、ぜひ諦めずに頑張ってください。

 

 

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著者 下平 将人

著者 下平 将人

弁護士として一般民事や企業法務を経験したのち、LINE株式会社の社内弁護士やチャットボット領域の新規事業開発担当を経て、DI、DIMENSIONに参画。人材紹介サービス「CAREEPOOL」のPM。投資先複数社の社外取締役。日本組織内弁護士協会理事。一橋大学法学部、慶応義塾大学法科大学院卒業、グロービス経営大学院卒業。 クリエーターをサポートするArts&Lawに所属しクリエーター向けに無料法律相談を実施。 アニメ業界のペインについて業界を横断して考える「Animation&law」を主催。

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